Snapmaker2の電源ユニットに入っているファンが故障し、スイッチを入れた瞬間からけたたましい音が鳴るようになってしまった。
電源ユニットにファンは2つ入っており、背面の小さな排気ファンの風切り音がうるさい事は有名で、これを静音化する人は多い。今回はそちらではなく、内部中央近くに隠れているファンのベアリングが故障したようで、ガラガラ音とともに振動も感じるようになった。ファンが停止してしまえば発熱で電源ユニット自体が故障してしまいかねず、修理を避けることはできない。
ちなみに、静音化を目的にこのページにたどり着いた人は以下へ:
Snapmaker2 電源ユニットファンの静音化
電源FAN(本体内側:今回対象)
今回の交換対象は本体内側にある60mmのファンなのだが、製造元のWebサイトに仕様がでていたので参考にする。
MODEL | D60SH-12B |
サイズ | 60x60x15 mm |
電圧 | 12 V |
回転数 | 4000 RPM |
流量 | 20.0 CFM |
騒音 | 31 dB |
上記スペックを気にしつつ、購入が簡単そうなものを探してみた。
# | Model | RPM | CFM | dB | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
オリジナル | D60SH-12B | 4000 | 20.0 | 31 | https://www.yateloon.com/en/product-38825/DC-FAN-SERIES-60x60x15.html |
2 | AV-F6015MB | 4200 | 20.35 | 23.35 | https://amzn.to/37Tw3P4 |
3 | OWL-FE0615LL-BK | 3000 | 12.26 | 21.1 | https://amzn.to/3FWuEUL |
4 | CFZ-6010LA | 2500 | 12.27 | 17.14 | https://amzn.to/3a1fwt3 |
オリジナルは元々付いていたファンという意味だが、Webで販売しているところを見つけることができなかった。 ファンの主たる機能は「風をおこして冷却」なので、風量(CFM)を気にかけつつ探すと2番が見つかった。dBも31⇒23.35に下がっており良い感じだと思ったが、レビューを見ると「うるさい」が並んでおり、風量を落としてでも静音にする検討も必要かということで、3番と4番も候補に加えた。
少し考えたのち、とりあえず2番と4番を買ってみることにした。できれば4番の静音(オリジナルから-13.86dBで音量で言うと約1/5)を組み込みたいが、冷却(オリジナルの61%)に不安を感じるようであれば2番に交換する。
ファン入荷
注文翌日あさイチに入荷したのは4番のファンだった。PC内蔵用のコネクター構成になっているので長さを合わせつつコネクターをつけ直す。また回転数センサーの信号線があるが、今回は使わないので切りっぱなしで放置する。
写真ではまだコネクターを嵌めていないが、この状態で安定化電源から12Vを供給して動作を確認する。オリジナルは排気側に手をかざすと指の間を風が抜けていく実感があるが、今回入手品は手のひらを微かにくすぐる程度にしか風を感じないため不安が募る。
続いて昼過ぎに到着した2番のファンも配線およびコネクタの加工を済ませ、動作を確認してみる。
2番のファンは風が指を抜ける感じなどオリジナルに近い感触であり、レビューで「うるさい」と騒がれていたが私にとっては問題ないレベルであった。ただ、PCに組み込む用途で購入した人が「うるさい」と評することは理解できなくはない。ファン付きの外付けHDDケースなどの音を想像させる。
結果
故障したファンは無事交換を完了した。併せて静音化も実施できた。
今回入手した2つのファン(2番、4番)はどちらも今回の用途の下では騒音に問題はなく、最終的には風量/静圧が大きい2番を採用することとした。ケーブル長やコネクタ極性などを加工する際にオリジナルと合わせる以外には特に注意点はなく、交換作業は簡単に終えることができる。
今回の主旨(故障修理)とは異なるが、騒音値もオリジナルの 31dBA から 23.35dBA に減少しており静音を目指す人は背面ファンと同時に交換を検討しても良いと感じられる。背面ファンの方がうるさいので、今回の内側のファン交換だけでは静音化を実感することは難しいであろう。
背面ファンの交換も行う場合は以下:
Snapmaker2 電源ユニットファンの静音化